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【その瞳に映るものは・・・】

キミの表情がクルクル変化する様子を見るのは元々好きだったんだ。
すごく面白いしね。
でも今、キミに対して抱くこの複雑な想いはなんなんだろう？

笑顔も、怒った顔も、拗ねた顔も、恥ずかしがる顔も、泣いた顔も、全部、僕だけに向けて欲しいと思う。
他の誰にも向けずに、僕だけに。
キミが誰かと話しているたびに、キミの瞳に僕じゃない誰かが映っているたびに、僕の心臓が意味不明の悲鳴をあげるんだ。・・・・・・今もね。
僕の目の前には、土方さんと何か話をしている千鶴ちゃん。
その瞳に映っているのは、土方さんで・・・・・僕じゃない。
ギュッと心臓が苦しくなる。これはなんなんだろう？
ねぇ、こっちを見てよ。
僕を見て、千鶴ちゃん。

「沖田さん！！もう起きて大丈夫なんですか！？」

僕の想いが伝わったかのように、僕が居ることに気付いて千鶴ちゃんの大きな瞳がさらに見開く。

「うん、大丈夫だよ・・・」

千鶴ちゃんの瞳に僕が映ったことになんとなく嬉しさみたいなものを感じた。
だけど、大事な話をしてるんだろうし千鶴ちゃんの邪魔をしたら悪いな、と思って千鶴ちゃんを安心させるように、ふと口元に笑みを刻んだ。
（ちなみに、土方さんにはこれっぽちも悪いとは思わないけどね。）

「っっ！！」

だけど、千鶴ちゃんはトコトコと僕に駆け寄ってきて心配そうな表情を僕に向けた。

「やっぱり無理してるんじゃないですか？」
「え・・・なんで？」
「だって沖田さん、辛そうな・・・・というか、泣きだしそうな？・・・顔してますよ」
「ぼくが・・・？」
「・・・はい」

千鶴ちゃんの言葉が意外すぎて、思わず目を瞬いた。
本当に自分でもわけが分からないけど、こうして千鶴ちゃんが僕を気にかけて、僕を意識してくれるのは嬉しい。

「そんなことないよ・・・・でも、ありがと、千鶴ちゃん」

僕は、もう一度千鶴ちゃんに微笑んだ―――。

＜END＞


はい、DVD１巻・沖田の妄想ミニSSでした。
ちなみに、題名は、沖田と千鶴、二人の瞳、ということで二人のことを指していますよ。
（分かりづらくてスイマセン。。。）
では、お読みいただき有難うございました！！

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